毎日のおりもので排卵日がわかる?頸管粘液の超入門ガイド

おりものの変化を観察することで、排卵日や妊娠しやすいタイミングを把握する

FAM

5/22/2025

「おりもの」って、そもそも何かをきちんと説明できる人は少ないかもしれません。
私も以前は、下着に少しついていたら気にする程度で、毎日の変化なんて意識したこともありませんでした。

けれども、妊娠を望むなら、この おりものの変化=頸管粘液 を正しく理解して観察することがとても重要になります。

なぜなら、頸管粘液の状態こそが「妊娠しやすい日」を教えてくれる、いちばんわかりやすいサインだからです。

頸管粘液とは?


頸管粘液(けいかんねんえき)は、子宮の入口(子宮頸管)から分泌される粘液で、生理周期にあわせて状態が変化します。排卵が近づくと精子が子宮に入りやすいように、粘液の量や性質が変わるのです

簡単に言えば、「今、体が妊娠に向けて準備しているかどうか」を教えてくれるもの。

FAMでは、これを毎日トイレで拭いたとき、ショーツの状態、指で取って観察するなどして確認します。
みなさんも、おりものについてあまり意識していなかったとしても、その日のおりものがいつもと違うと「あれ?」と気づいた経験があるのではないでしょうか?

私も、まだおりものの知識がなかった頃、ある日突然、卵白のように透明でつるつる、しかもびよーんと伸びるおりものが出てきて驚きました。
「何か体に異常があるのかも…?」と心配したことを今でも覚えています。

でも、これは体が「妊娠に最も適した時期」に入っているサインだったのです!

「おりもの」って、そもそも何かをきちんと説明できる人は少ないかもしれません。
私も以前は、下着に少しついていたら気にする程度で、毎日の変化なんて意識したこともありませんでした。

けれども、妊娠を望むなら、このおりものの変化=頸管粘液を正しく理解して観察することがとても重要になります。なぜなら、頸管粘液の状態こそが「妊娠しやすい日」を教えてくれる、いちばんわかりやすいサインだからです。

頸管粘液の変化パターン


FAMでは、頸管粘液の変化を毎日記録し、排卵のタイミングを見極めることが基本になります。
この方法を正しく活用することで、排卵検査薬がなくても妊娠に最も適した日を知ることができます。

頸管粘液の変化を正しく知るためには、毎日の観察が欠かせません。

🔍 観察方法

  • トイレットペーパーで拭いたときの感触(すべりやすさ、乾燥感)

  • 下着についた状態(色・粘り・量)

  • 指でとって、のび方や透明度を確認する

  • 下着についた状態(色・粘り・量)

  • 指でとって、のび方や透明度を確認する

FAMでは子宮頸部の位置も観察対象とするため、膣内に指を入れて子宮頸部に触れ、その指についたおりものの状態も観察します。詳しくは、FAM法をマスターするのページをご覧ください。

毎日決まった時間に観察し、「違い」を感じることが大切です。
特に排卵が近づくと“のびる透明なおりもの”が現れることが多いので、見逃さないようにしましょう。

時期         見た目・感触   妊娠可能性

生理直後         乾燥、または粘りなし                低い

排卵前   粘着質(白くベタベタ)      やや低い

排卵直前        卵白状(透明・よく伸びる) 非常に高い

排卵後             粘液減少・乾燥に戻る                       低い

生理周期における頸管粘液の典型的な変化

「のびるおりもの」が出たら、逃さないで

もっとも妊娠しやすいサインは、

卵白のように透明でつるつるしていて、
指でつまむと5cm以上のびるおりものです。

この状態になったら、体は「今、受精を受け入れる準備ができているよ!」と教えてくれています。
これは排卵の直前〜当日にあたることが多く、性交のタイミングとしてはベストです。

このおりものは1日か2日で消えることもあります。だから、観察していないと見逃してしまうのです。

頸管粘液を記録するメリット

  • 排卵の兆候を、自分の目で確認できる

  • 妊娠できた周期のパターンが見えてくる

  • 排卵検査薬が苦手な人でも、手軽にできる

記録には、TCOYFのグラフを使えば、体温と一緒にまとめて見られて便利です。

おわりに:おりものは“あなたの味方”

「面倒」と思われがちなおりもの。でも、それはあなたの体からの大切なメッセージです。

おりもの=頸管粘液の変化を毎日少しずつでも観察することで、妊娠のチャンスを自分でつかむ力がついてきます。

今日から、ぜひ意識して見てみてください。あなたの妊活が、また一歩前に進むはずです。

📚 Source(参考文献)
  • Toni Weschler, Taking Charge of Your Fertility, HarperCollins, 20th Anniversary Edition, 2015

  • Wilcox AJ, et al. (1995). Timing of the "fertile window" in the menstrual cycle. New England Journal of Medicine, 333(23), 1517–1521.

  • 日本産婦人科学会. 「生殖補助医療の基礎知識」https://www.jsog.or.jp/

  • TCOYF公式サイト: https://www.tcoyf.com/