

「おりもの」って、そもそも何かをきちんと説明できる人は少ないかもしれません。
私も以前は、下着に少しついていたら気にする程度で、毎日の変化なんて意識したこともありませんでした。
けれども、妊娠を望むなら、この おりものの変化=頸管粘液 を正しく理解して観察することがとても重要になります。
なぜなら、頸管粘液の状態こそが「妊娠しやすい日」を教えてくれる、いちばんわかりやすいサインだからです。
頸管粘液とは?
頸管粘液(けいかんねんえき)は、子宮の入口(子宮頸管)から分泌される粘液で、生理周期にあわせて状態が変化します。排卵が近づくと精子が子宮に入りやすいように、粘液の量や性質が変わるのです。
簡単に言えば、「今、体が妊娠に向けて準備しているかどうか」を教えてくれるもの。
FAMでは、これを毎日トイレで拭いたとき、ショーツの状態、指で取って観察するなどして確認します。
みなさんも、おりものについてあまり意識していなかったとしても、その日のおりものがいつもと違うと「あれ?」と気づいた経験があるのではないでしょうか?
私も、まだおりものの知識がなかった頃、ある日突然、卵白のように透明でつるつる、しかもびよーんと伸びるおりものが出てきて驚きました。
「何か体に異常があるのかも…?」と心配したことを今でも覚えています。
でも、これは体が「妊娠に最も適した時期」に入っているサインだったのです!
「おりもの」って、そもそも何かをきちんと説明できる人は少ないかもしれません。
私も以前は、下着に少しついていたら気にする程度で、毎日の変化なんて意識したこともありませんでした。
けれども、妊娠を望むなら、このおりものの変化=頸管粘液を正しく理解して観察することがとても重要になります。なぜなら、頸管粘液の状態こそが「妊娠しやすい日」を教えてくれる、いちばんわかりやすいサインだからです。
頸管粘液の変化パターン
FAMでは、頸管粘液の変化を毎日記録し、排卵のタイミングを見極めることが基本になります。
この方法を正しく活用することで、排卵検査薬がなくても妊娠に最も適した日を知ることができます。
頸管粘液の変化を正しく知るためには、毎日の観察が欠かせません。
🔍 観察方法
トイレットペーパーで拭いたときの感触(すべりやすさ、乾燥感)
下着についた状態(色・粘り・量)
指でとって、のび方や透明度を確認する
下着についた状態(色・粘り・量)
指でとって、のび方や透明度を確認する
FAMでは子宮頸部の位置も観察対象とするため、膣内に指を入れて子宮頸部に触れ、その指についたおりものの状態も観察します。詳しくは、FAM法をマスターするのページをご覧ください。
毎日決まった時間に観察し、「違い」を感じることが大切です。
特に排卵が近づくと“のびる透明なおりもの”が現れることが多いので、見逃さないようにしましょう。
時期 見た目・感触 妊娠可能性
生理直後 乾燥、または粘りなし 低い
排卵前 粘着質(白くベタベタ) やや低い
排卵直前 卵白状(透明・よく伸びる) 非常に高い
排卵後 粘液減少・乾燥に戻る 低い
「のびるおりもの」が出たら、逃さないで
もっとも妊娠しやすいサインは、
卵白のように透明でつるつるしていて、
指でつまむと5cm以上のびるおりものです。
この状態になったら、体は「今、受精を受け入れる準備ができているよ!」と教えてくれています。
これは排卵の直前〜当日にあたることが多く、性交のタイミングとしてはベストです。
このおりものは1日か2日で消えることもあります。だから、観察していないと見逃してしまうのです。
頸管粘液を記録するメリット
排卵の兆候を、自分の目で確認できる
妊娠できた周期のパターンが見えてくる
排卵検査薬が苦手な人でも、手軽にできる
記録には、TCOYFのグラフを使えば、体温と一緒にまとめて見られて便利です。
おわりに:おりものは“あなたの味方”
「面倒」と思われがちなおりもの。でも、それはあなたの体からの大切なメッセージです。
おりもの=頸管粘液の変化を毎日少しずつでも観察することで、妊娠のチャンスを自分でつかむ力がついてきます。
今日から、ぜひ意識して見てみてください。あなたの妊活が、また一歩前に進むはずです。
📚 Source(参考文献)
Toni Weschler, Taking Charge of Your Fertility, HarperCollins, 20th Anniversary Edition, 2015
Wilcox AJ, et al. (1995). Timing of the "fertile window" in the menstrual cycle. New England Journal of Medicine, 333(23), 1517–1521.
日本産婦人科学会. 「生殖補助医療の基礎知識」https://www.jsog.or.jp/
TCOYF公式サイト: https://www.tcoyf.com/